骨は、破骨細胞(はこつさいぼう)によって吸収され、骨芽細胞(こつがさいぼう)によって新たに形成されます。この仕組みをリモデリングといって、常に骨は新陳代謝をくり返しています。このリモデリングは骨全体の3-6%に起こっていて、3ヶ月程度かかると言われています。このバランスが崩れると、骨の強度が弱くなったり、強くなったりします。
骨粗鬆症とは骨の強度が弱くなって骨折しやすくなる病気のことです。
骨芽細胞の働きに必要なカルシウムやビタミンDが低下すると骨芽細胞の働きが低下して骨密度が低下します。
骨粗鬆症自体ではあまり症状を感じることはありません。骨粗鬆症によって骨の強度が弱くなって骨折すると、はじめて痛みなどの症状が出てきます。一番骨折しやすいのは椎体骨(ついたいこつ)です。椎体骨とは腰椎とか胸椎とかいわゆる背骨です。圧迫骨折といって上下につぶれるようにして骨折が起こると、たとえなおっても骨の変形は治らないので、複数箇所で骨折が起こると少しずつ前屈みになって、腰が曲がります。
それ以外の骨で最も困るのが足の付け根の骨折である大腿骨近位部骨折(だいたいこつきんいぶこっせつ)です。転倒して尻もちをついた時などに起こります。これが起こると自力では立てなくなり、手術で骨折部を人工骨頭に置き換えなければいけなくなります。手術後もリハビリをおこなって約半数の人が半年後には骨折前と同じくらいの歩行ができるようになります。残り半数は骨折前よりも歩きにくくなったり、活動性が低下したりします。
骨粗鬆症とは骨の強度が弱くなることですから、骨の吸収が活性化するか、骨の形成が低下するかのどちらかで起こります。
骨粗鬆症になりやすい人には次のような特徴があります。
高齢者は腸管からのカルシウム吸収能力が低下しています。それによって血液中のカルシウム濃度が低下します。すると首の前にある甲状腺という臓器に付着するようにある副甲状腺という臓器から副甲状腺ホルモンという物質が分泌されます。このホルモンは破骨細胞の働きを活性化して、骨の吸収を促進して、血中のカルシウム濃度を上げようとします。その過程で、骨の強度が弱くなります。
女性ホルモンのエストロゲンは卵巣から分泌され、骨芽細胞や骨細胞の働きを活性化して骨形成を促進する一方で破骨細胞の働きをおさえて骨吸収を抑制します。これにより、骨密度が低下しにくくなります。40代後半から50代にかけて閉経するとエストロゲンの分泌量が減少します。するとエストロゲンの作用が弱まって骨密度が低下します。これにより骨の強度が低下します。
糖尿病などの生活習慣病では活性酸素などの物質が体内で増えて、自分の組織を攻撃します。これを酸化ストレスといって、老化やさらなる生活習慣病の悪化につながります。この酸化ストレスは骨に対しては骨吸収を促進して、骨密度が低下します。
カルシウムが重要なのは言うまでもありませんが、それだけでは十分ではなく、ビタミンDやビタミンKなどの栄養素が必要です。カルシウムを含む食品としては乳製品・小魚・緑黄色野菜・大豆製品などです。ビタミンDは魚・きのこなどに含まれるほか日光にあたることで皮膚でも合成されます。ビタミンK
は納豆や緑色野菜に含まれます。
運動により骨密度は改善すると言われています。筋力訓練やバランス訓練などに加えてウォーキングが骨密度を上昇させて、転倒するリスクもさげることがわかっています。このように運動は骨粗鬆症の予防にはとても大切です。食事に気をつけるとともに適度に運動することで骨粗鬆症・転倒・骨折を予防しましょう。
二ノ切やまもとクリニックでは骨粗鬆症の治療を行っています
豊中市にある二ノ切やまもとクリニックでは骨粗鬆症の治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。
二ノ切やまもとクリニック 院長
山本 将士
・神戸大学医学部医学科 卒業
・神戸大学大学院 卒業
・大阪府済生会中津病院 外科
・神戸大学医学部附属病院 食道胃腸外科
・大阪府済生会中津病院 外科
・ニノ切やまもとクリニック 開院
クリニック名 | 二ノ切やまもとクリニック |
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