2005年の統計では、1280万人が骨粗鬆症と推定されています。女性は男性の3倍なりやすく、特に閉経後から顕著になります。
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版
現在、介護が必要になった主な原因の3位が「骨折・転倒」です(2022年国民生活基礎調査の概況)。そして、骨粗鬆症は骨折の最大の危険因子です。つまり、骨粗鬆症によって将来、寝たきりになってしまうといった生活の質が大きく損なわれる可能性があるのです。
さらにそれだけではなく、特に大腿骨の骨折は、寿命にも影響することもわかっています。
主な基準は、(1)これまでに脆弱性骨折(軽い力が加わっただけで骨折してしまうこと)が起きたことがあるか、(2)レントゲンを用いた骨密度検査、の2つです。
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版
家族歴(両親のいずれかに骨折歴がある人は起こしやすい)、偏食(カルシウムやビタミンD、ビタミンKなどの骨にとって重要な栄養素が不足する)、タバコや過度の飲酒をされている方もリスクが上がります。
また、骨の代謝に関わるホルモンの病気やステロイド薬などの薬剤性、糖尿病や慢性腎臓病によっても骨粗鬆症が起きやすくなります。
(1)以前より身長が縮んできた
(2)背中や腰が曲がってきた
(3)背中や腰に痛みがある
といった症状があれば骨粗鬆症かもしれません。一度検査を受けてみましょう。
一方で、症状が乏しいことも多いので、骨粗鬆症になりやすい持病をお持ちの方も一度検診を受けてみましょう。豊中市では40歳〜70歳の女性を対象に5年に1回骨密度の検診が設けられています。
推奨される食品
栄養素 | 多く含む食品 |
カルシウム | 牛乳・乳製品、大豆製品、小魚、小松菜など緑黄色野菜 |
ビタミンD | 魚、きのこ類 |
ビタミンK | 納豆、ブロッコリーや小松菜など緑色野菜 |
たんぱく質 | 肉、魚、卵、豆、牛乳・乳製品など |
逆に、以下のものは摂りすぎないようにしましょう。
・リンを多く含む食品(加工食品、一部の清涼飲料水)
・食塩
・アルコール
・カフェインを多く含む食品
骨密度の上昇や背筋の強化、転倒予防によって骨折予防に繋がります。
(1)骨密度を上昇させる→有酸素荷重運動(ウォーキング、ジョギング、エアロビクスなど)や筋力訓練
(2)椎体骨折の予防→背筋強化
(3)転倒を予防→筋力訓練・バランス訓練(片脚立ちなど)
骨粗鬆症は「骨を壊す働き」が「骨を作る働き」を上回った状態です。できれば血液検査でそのバランスを確認し、以下の薬でそのバランスを整えます。
(1) 骨を壊す働きを抑える:ビスホスホネート、抗RANKL抗体、SERMといった薬があります
(2) 骨を作る働きを助ける:副甲状腺ホルモンを注射で補います
(3) (1)(2)の両方の作用を持つ:活性型ビタミンD3
主な治療薬の一覧
ビスホスホネート | ボノテオ(ミノドロン酸)リカルボン(ミノドロン酸) | 4週に1度服用 |
ボナロン(アレンドロン酸) | 下記、複数の製剤があります。1日に1度服用、1週に1度服用、4週に1度注射 | |
アクトネル(リセドロン酸)ベネット(リセドロン酸) | 1週に1度服用4週に1度服用 | |
ボンビバ(イバドロン酸) | 1ヶ月に1度服用1ヶ月に1度注射 | |
リクラスト(ゾレドロン酸) | 1年に1度注射 | |
抗RANKL抗体 | プラリア(デノスマブ) | 6ヶ月に1度注射 |
SERM | エビスタ(ラロキシフェン) | 1日1度服用 |
ビビアント(バゼドキシフェン) | 1日1度服用 | |
副甲状腺ホルモン | フォルテオ(テリパラチド) | 1日1回注射 |
テリボン(テリパラチド) | 1週に1度注射 | |
活性型ビタミンD3 | エディロール | 1日1度服用 |
アルファカルシドール | 1日1度服用 |
クリニック名 | 二ノ切やまもとクリニック |
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住所・所在地 | 〒560-0084 豊中市新千里南町2丁目6-18 カーサマリーナモンテカルロ1階 |
電話番号 | |
アクセス |
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