白癬菌(はくせんきん)といわれる真菌(しんきん、カビの仲間)によっておこる皮膚の病気で、できる部位によって足白癬・爪白癬などと呼ばれます。
足水虫は5人に1人程度がもっていて、爪水虫は10人に1人程度が持っていると言われています。
最初は指の間に病変ができます。皮膚がジメジメしてふやけたり、皮がめくれたりします。それから小さな水疱(すいほう)ができてだんだん数が増えていてかゆみが強くなっていきます。
手に起こる場合も足と同様に皮膚がふやけたり、めくれたりして、やがて水疱ができてきます。
爪に起こる場合は皮膚とは少しちがった症状となります。水疱はできないのですが、爪が白く濁ったり黄色く濁ったりします。爪がぶ厚くなっていわゆる肥厚爪の状態になって、爪自体はもろくなります。また爪の下の角質が増殖して爪が持ち上がったりします。
最初は指の間にできていた水虫は悪化すると、水疱ができてきてかゆみを伴います。さらに放置すると足裏全体に広がって皮膚がガサガサになる角化型になります。
爪水虫は悪化すると爪がだんだんとぶ厚くなってもろくなります。
爪水虫にかかっている人は転倒のリスクが高いとされています。特に高齢者では転倒により骨折の危険もあるので、爪水虫はきちんと治療する必要があります。
白癬菌は足水虫や爪水虫の皮膚・爪・爪の下の角質にひそんでいます。床やじゅうたん・お風呂のマットなどに皮膚や爪の一部とともに付着します。そこを踏んだり、触ったりすると、皮膚に白癬菌が付着して、長時間そのままだと皮膚や爪に感染します。
水虫の原因となる白癬菌はジメジメした環境を好みます。そのため、予防には靴下や靴の中で足がむれた状態を長く続けないことが大切です。具体的には1日中同じ靴を履き続けずに、可能であればスリッパに履き替えたり、足指がわかれている靴下を履くなどして足の通気性がいい状態を作りましょう。
他にも、お風呂できちんと足を洗う、家族でお風呂マットを共有しないとか、水虫があればきちんと治療するなどが大切です。
二ノ切やまもとクリニック 院長
山本 将士
・神戸大学医学部医学科 卒業
・神戸大学大学院 卒業
・大阪府済生会中津病院 外科
・神戸大学医学部附属病院 食道胃腸外科
・大阪府済生会中津病院 外科
・ニノ切やまもとクリニック 開院
クリニック名 | 二ノ切やまもとクリニック |
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