巻き爪は爪が指先側から見て横方向に弯曲した状態のことを言います。爪が足裏側に指に巻き付くように変形します。手にも起こりえますが、ほとんどは足の指(とくに親指)に起こりやすいです。爪は足裏からの足裏側からの力に対抗するようにある程度は巻いているのが正常ですが、爪が指に過度に巻き付くようになると指に当たったり食い込んだりするようになります。足裏からの外力が十分に作用しなくなると爪の巻く力が足裏からの力よりも勝ってしまって起こります。他にも爪が靴による圧迫を受けたり、指の変形による圧迫を受けたりして爪が巻いてしまうこともあります。
巻き爪になったらどの科を受診すればいいのでしょうか。
足ということを考えれば、整形外科でみてもらえそうですが、整形外科では股関節や膝関節、足関節など比較的大きな関節の変形や骨折に対応することが中心で、足爪にまで対応するところは多くはありません。
皮膚の一部ということで皮膚科でもみてもらえそうですが、イボやタコなどには対応できるところも多いものの、足爪までみてくれるところはあまり多くはありません。
皮膚や体表のキズをきれいになおす形成外科ではみてもらえることが多そうですが、そもそも形成外科医がそれほど多くないということで形成外科を見つけることが難しいこともあります。
他にも医療機関だけではなく、ネイルサロンやフットケアサロンなどでもみてくれるところがあります。
まずはネットで検索して、ホームページなどをみて巻き爪の治療について記載されているようなところを選びましょう。あとは電話で治療可能かどうか確かめてみるのもいいと思います。
巻き爪治療は基本的には保険適用されません。
巻き爪によって炎症を起こして陥入爪という状態になっていれば保険適用されます。
巻き爪治療には、ワイヤーを使う方法(弾性ワイヤー法、VHO式矯正法)、クリップを使った方法、プラスチックチューブを使う方法(ガター法)、テープを使う方法(テーピング法)、コットンを使う方法(コットンパッキング法)、プレートを装着する方法(B/Sスパンゲ法)、局所麻酔をおこなって爪の一部を縦方向に根元まで切って根元の組織をフェノールで処理する方法(フェノール法)、ジェルネイルを使う方法(アップジェル)など様々なものがあってそれらを組み合わせて用いることもあります。爪の状態によって治療法を選択します。
これらのうち原材料費がそれなりにかかる治療は保険診療の点数では元が取れないこともあって、保険診療の場合には、プラスチックチューブを使う方法、テープを使う方法、コットンを使う方法、局所麻酔をおこなって爪の一部を縦方向に根元まで切って根元の組織をフェノールで処理する方法などがおこなわれることが多いです。
陥入爪に対して行われる治療であれば保険適用されます。ただ原材料費が高いものは保険診療の点数では元が取れないこともあって、適用される治療法は限られています。局所麻酔をおこなって爪の一部を縦方向に根元まで切って根元の組織をフェノールで処理する方法などは保険適用となります。
方法によって保険点数は異なりますので、それによって自己負担額も変わってきます。
巻き爪に対して行われる治療は保険適用されません。原材料費がそれなりに高い治療法は保険適用されない場合に用いられることが多いです。
VHO式矯正法、弾性ワイヤー法などは保険適用されません。
陥入爪に対して行われる治療は保険適用されます。
爪の一部を切るだけだったり、テーピング法、コットンパッキング法などは傷の処置とあまりかわらないくらいの点数(70点)です。フェノール法であれば、陥入爪手術(1400点)となります。
保険診療の場合にはこれに初再診料やその他の加算などが加わってから、そのうちの1-3割が自己負担になります。そのため、診療内容によってかなりばらつきは出ますが、陥入爪手術だとおおむね2500-8000円程度になると思われます。ただし、処方などがでればこれよりも多くなることがあります。
巻き爪に対して行われる治療は保険適用されません。VHO式矯正法、弾性ワイヤー法、硬化ジェルなどは自費診療となり、病院やクリニックによって治療費用に違いがあります。初診料や薬剤などが出ればそれらも全て自費診療となります。
医療機関によって異なりますが、おおよそ5000円-15000円くらいかかると思われます。ただし、一回で終わらないこともあって何ヶ月かにわたって費用がかかることもあります。それぞれの病院やクリニックに問い合わせてみるのがいいと思います。
一回の処置だけでおさまることはあまりありません。フェノール法であれば、処置はその一回で済みますが、その後も何度かは創部のチェックのために通院する必要があります。その他の爪を切らない処置の場合には1-3ヶ月ごとに数回処置を繰り返す必要があるものもあります。なおるまでには1-6ヶ月くらいかかりますが、それでも靴や歩き方などが変わらなければ再発します。そのため、完治は難しいこともあります。
巻き爪に対して行われる治療は病院やクリニックでおこなうものであれば、保険診療はもちろん自費診療も医療費控除の対象となります。ただし、美容目的治療や予防医療などは対象になりません。巻き爪は爪の変形に対する処置なので医療費控除の対象となります。
当院では陥入爪治療に関しては保険適用となることがあります。周囲の皮膚に炎症を起こしていない巻き爪であれば自費診療となります。まずは一度外来にて足爪の状態をみてどのような治療があるのかを説明させてもらいます。その上でどういう治療をおこなうか相談しましょう。
当院では弾性ワイヤー法、テーピング方法、コットンパッキング法、フェノール法、VHO式矯正法、硬化ジェルなどの方法をおこなっています。
二ノ切やまもとクリニック 院長
山本 将士
・神戸大学医学部医学科 卒業
・神戸大学大学院 卒業
・大阪府済生会中津病院 外科
・神戸大学医学部附属病院 食道胃腸外科
・大阪府済生会中津病院 外科
・ニノ切やまもとクリニック 開院
クリニック名 | 二ノ切やまもとクリニック |
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