健康診断で「脂質異常症」や「コレステロールが高いですね」と言われたことはありませんか?脂質異常症は、血液中のコレステロールや中性脂肪の値が異常な状態を指し、長期にわたって放置すると動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞などの深刻な病気につながる可能性があります。
しかし、生活習慣の見直しや薬物治療によって、数値を正常範囲に戻すことは可能です。本記事では、脂質異常症が治るのかという疑問に答えながら、効果的な改善方法を詳しく解説します。

脂質異常症は、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が異常に高くなったり、低くなったりした状態を指します。以下のいずれか一つでも該当すれば、脂質異常症となります。
脂質異常症が長期に渡って続くと、血管壁に脂質が沈着したり、慢性的な炎症が引き起こされると血管壁の中にプラークと呼ばれる脂質の塊ができます。これが動脈硬化そのもので、これにより血管壁が厚くなって、血管の内腔が狭くなっていきます。そしてプラークが徐々に増大して破裂すると血管が詰まって、心筋梗塞や脳梗塞が起こります。
脂質異常症を放置すると、以下のような深刻な病気を引き起こす可能性があります。
血管壁が厚くなって、血管内腔が狭くなる。この時点では何も症状はありませんが、以下の心筋梗塞や脳梗塞などを起こす前段階と言えます。
心臓をとりまく冠状動脈の一部が詰まり、心筋に十分な血流が送られなくなって心筋の一部が壊死してしまう病気です。突然の胸痛・呼吸苦などが出現して、ときに命に関わることがあります。
心臓をとりまく冠状動脈の一部が詰まり、心筋に十分な血流が送られなくなったものの、血流が再開して心筋の壊死は免れた病気です。再発したり、再発時に心筋梗塞に進んだりすることがあります。
脳へ流れる血管の一部が詰まり、脳に十分な血流が送られなくなって、脳細胞が壊死してしまう病気です。突然の意識障害や呂律困難・麻痺が出現して、時に命に関わることがあります。後遺症として半身麻痺や言語障害を起こすことがあります。
これらのリスクを避けるために、生活習慣の改善と適切な治療が不可欠です。

脂質異常症が「治る」とはどういう状態を指すのでしょうか。
「治る」=「完治」は病気の原因が取り除かれて、治療をしなくても再発しない状態をさします。なんらかの治療をおこなって数値が正常範囲に入るなどいい状態になったら「改善」や「軽快」で、これらは「治療中」ということであり、「治った」とは言えません。
脂質異常症の場合は生活習慣や遺伝的な要素や体質などが原因となって起こっているので、「完治」するのは少し難しいかもしれません。しかし、生活習慣の見直しと薬物治療によって「改善」したあとに、いい生活習慣を続けられれば、薬物治療をやめても数値を正常範囲に保ち、「完治」とほぼ同じ状態に持ち込むことは可能です。
脂質異常症が改善しやすい人には、以下のような特徴があります。
食べ過ぎ、運動不足、それによる肥満などが原因の場合には、食事や運動などの生活習慣を見直すことで改善できる可能性があります。
健診などで比較的軽度の段階で発見して、対処・治療を始めることができれば、早期に改善できる可能性があります。
食事療法や運動療法をおこなえば、改善できる可能性がありますが、その習慣を継続できなければ、また元に戻ってしまうことがあります。生活習慣の改善に取り組んで、長期に継続できる人は、改善した状態を維持できると考えられます。
しかし、遺伝的要因の関与が大きい場合は、生活習慣の改善をしても効果が不十分なことがあり、そのような場合には薬物療法の併用が必要になります。

脂質異常症の治療において、食事療法は大切なものの一つです。以下のポイントを意識した食生活を心がけましょう。基本となるのは伝統的な日本食です。

運動は、HDLコレステロール(善玉)を増やし、中性脂肪を減らす効果があります。動脈硬化やメタボリックシンドロームの予防や治療になります。脂質異常症の治療には、以下のような有酸素運動が推奨されています。
これらを1日30分以上、週に5〜6日行うのが良いとされています。しかし、仕事や家事などでそこまで運動に時間をかけられないこともあると思います。週末だけでも1日60分以上これらの運動をおこなうことから始めてもいいと思います。
生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合、薬物療法が検討されます。以下のようなケースでは、医師から薬の処方を受けることがあります。
主な薬剤には、スタチン系(コレステロール合成を抑制)、フィブラート系(中性脂肪を下げる)、小腸コレステロールトランスポーター阻害薬などがあります。薬物療法を開始しても、食事療法や運動療法は継続することが重要です。
脂質異常症の改善には、毎日の食事が大きく影響します。以下の具体的な改善策を取り入れてみましょう。基本となるのは伝統的な日本食です。
また、食事の時間を規則正しくし、就寝3時間前には食事を終えることも、脂質代謝の改善に効果的です。
膝などを痛めないように無理のない運動を細く長く継続することが重要です。
また、日常生活の中で活動量を増やすことも効果的です。エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩くなどの小さな積み重ねが成果につながります。
ストレスや睡眠不足は、脂質代謝に悪影響を及ぼすことが分かっています。以下のポイントを意識しましょう。
生活習慣の見直しは、脂質異常症の改善だけでなく、全体的な健康増進にもつながります。

脂質異常症の改善には、一般的に3〜6ヶ月程度の期間が必要です。ただし、大切なのはそれで終わりではなく、改善してからその状態を維持することです。また、改善にかかる期間は個人差が大きく、以下の要因によっても変わります。
軽度の脂質異常症であれば、2〜3ヶ月で数値に変化が現れることもあります。定期的に血液検査を受け、医師と相談しながら治療を進めることが大切です。
一度改善しても、生活習慣が元に戻ってしまうと、再度悪化する可能性があります。数値が正常範囲に戻ったからといって、食事療法や運動療法をやめてしまうと、再び治療前の状態に戻ってしまうことがあります。
脂質異常症の治療は、一時的な取り組みではなく、長期にわたる健康管理が重要です。
脂質異常症の改善は、短期間で完結してあとは放置してもいいというものではありません。正しい知識と継続できるように無理のない範囲で生活習慣の改善に取り組むことで改善できる可能性があります。この記事で紹介した食事療法や運動療法を参考に、自分に合った方法を見つけてください。また、定期的に医師の診察を受け、管理栄養士など専門家のアドバイスを取り入れることも重要です。健康な体を取り戻すために、今日から行動を起こしましょう。あなたの健康改善を心から応援しています。
豊中市にある二ノ切やまもとクリニックでは脂質異常症の治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。
二ノ切やまもとクリニック 院長
山本 将士
・神戸大学医学部医学科 卒業
・神戸大学大学院 卒業
・大阪府済生会中津病院 外科
・神戸大学医学部附属病院 食道胃腸外科
・大阪府済生会中津病院 外科
・ニノ切やまもとクリニック 開院
| クリニック名 | 二ノ切やまもとクリニック |
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