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肥厚爪の放置は危険!専門医が教える正しい対処法と治療時期

肥厚爪とは爪が分厚くなってしまった状態をいいます。分厚くなるだけで特に痛みや違和感などを感じることなく、見た目もとくに気にならないということであれば、治療の必要はありません。

分厚いことで靴下に引っかかりやすくなったり、靴に当たって痛みを感じたりすることがあります。また、見た目が気になるなどの場合にも治療した方が良いでしょう。

医療機関やフットケアサロンなどを受診するのよいですが、特に病院やクリニックではそもそも足爪を扱っていないところも多いので事前にホームページで調べたり、電話で問い合わせするのがいいでしょう。

肥厚爪についての詳しい記事はこちら


肥厚爪の放置で起こりうる危険性とは

肥厚爪は爪が少し分厚くなる程度ですが、徐々に厚みが増して、やがて爪が黄色や茶色に変色して濁ってきます。

最初は以下のような症状が出てきます。

  • 爪が少し厚くなる
  • 爪が変色したり濁ったりして見た目が変わる
  • 分厚くなるけれど、もろくなって割れたりしやすくなる
  • 靴に当たると違和感や痛みがでることがあります

これらの症状は、適切な処置を行わないとさらに進んでしまう可能性があります。


放置による痛みの進行と日常生活への影響

肥厚爪を放置すると、症状は次第にすすんで、痛みを伴うこともあります。

そうなると、歩きにくくなったり、見た目が気になって、外出がおっくうになることもあるかもしれません。


爪白癬を併発するリスクと症状

肥厚爪があるからといって、爪白癬(爪水虫)になるわけではありませんが、爪白癬にかかると肥厚爪になることがあります。爪白癬は爪もしくは爪の下の角質に白癬菌が入り込んで感染したものです。爪白癬になると以下のようなことが起こる場合があります。

  • 爪が分厚くなる
  • 爪が茶色や黒っぽく変色する
  • 爪がもろくなって剥がれたりする
  • 爪が当たって靴が履きにくくなる
  • 歩きにくくなる
  • 転倒しやすくなる

爪白癬は転倒のリスクになります。治療は6-12ヶ月程度と長期間かかることが多いです。


肥厚爪が発生する原因と仕組み


靴や外傷による外的圧力

肥厚爪の原因はさまざまあるとされていますが、その一つに自分の足に合っていない靴を履いていることが挙げられます。特につま先にあまり余裕がない靴を履いていると爪に継続的に刺激が加わって、肥厚爪や巻き爪など様々な爪トラブルにつながります。

  • つま先に余裕がない靴を履いている
  • 外傷で爪が剥がれるとその後に生えてくる爪が肥厚爪になることがあります


基礎疾患との関連性

全身の病気や爪の病気などの影響で肥厚爪になることもあります。

  • 糖尿病による下肢末梢循環障害
  • 爪白癬(爪水虫)


生活習慣が与える影響

日常的な生活習慣も肥厚爪を引き起こすことがあります。

  • 足爪に対する無関心
  • 足の清潔が保持できていない
  • 長時間の立ち仕事や歩行


医師が教える肥厚爪の正しい治療方法

肥厚爪の治療方法は、肥厚の程度によって異なります。医療機関では以下のような治療が行われます:

  • 軽度~中等度の場合: ニッパーでの爪切りとマシンによる爪の研磨
  • 重度の場合:爪の切除

爪を切除してしまわないといけないくらい重度のことはほとんどありません。多くの方は爪切り+マシンで爪を薄く削ることで対応可能です。

ただし、その後に生えてくる爪はまた肥厚したり、重なったりしてくるので、一度の治療だけでその後もきれいな爪に変わることはあまりありません。新たな爪が伸びてきたらまた処置をおこなうことを何度か繰り返していくうちに徐々に爪の形が通常の爪に近づいていきます。そのため、頻繁な通院は不要ですが、数ヶ月に一度の通院が半年~一年程度は必要になることが多いです。

早期発見・早期治療をすることで治療期間は短くなる可能性があります。


自宅でできるセルフケアの方法

医療機関での治療と並行して、自宅でも適切な爪ケアを行うことが重要です。

以下のようなセルフケアを日常的に実施することで、症状の改善が期待できます:

  • 毎日お風呂に入って(シャワーも可)、爪をボディソープで洗う
  • お風呂上がりは顔や腕に塗る保湿クリームを足と足爪にも塗る

自分の足爪に関心を持って、顔などの肌と同じように扱うことが大切です。


肥厚爪の正しい切り方とポイント

肥厚爪の爪切りの注意点は以下の通りです。

  • 風呂上がりの爪が比較的軟らかい時に切る
  • 深爪をしない
  • まっすぐ横方向に切る
  • 端が皮膚に当たる場合は少しやすりで削る

肥厚爪の処置を医療機関でやってもらった人はその後2-3ヶ月して伸びてきたら、また削って薄くする必要がありますので、自分で切らずに再受診して切ってもらうのがいいと思います。


放置せずに早期治療をすべき理由

肥厚爪を放置すると、、

肥厚爪が進むと爪が様々な形態になります。足指に沿って伸びて爪甲鉤弯症と呼ばれる状態になったり、上方向にどんどん分厚くなったり、左右に伸びて行ったりします。

変形した爪が指に当たって痛みを生じることがあります。

こうなることを防ぐためにも、早期に治療開始することが大切です。


QOL低下を防ぐための対策

肥厚爪によって、歩きにくい・見た目が気になる・ちょっと痛いなどの「生活の質(Quality Of Life)の低下」を起こさないためには下記のような対応が必要です。

  • 足爪を扱う医療機関やフットケアサロンで処置してもらう
  • 適切な靴を選ぶ(シューフィッターに相談する)
  • 日常的に自分でも爪ケアをおこなう


肥厚爪の再発を防ぐための予防法

適切な靴選びのポイント

肥厚爪だけでなく、巻き爪やタコなど様々な足・足爪のトラブル予防には、適切な靴の選択が重要です。靴選びの際は以下のポイントに注意しましょう:

  • つま先に1cm程度の余裕がある
  • 横幅が十分で狭くない
  • 足首をしっかり固定できる
  • 歩いている時に靴の中で足が前滑りしない

これらの条件を満たす靴を選ぶことで、肥厚爪の予防に繋がります。

ただ、量販店にて自分でこのような靴を見つけることは難しいかもしれません。

シューフィッターと呼ばれる靴の専門家がいるお店で相談するのも良いでしょう。シューフィッターについてはこちらのサイトで検索できます。(https://fha.gr.jp/shoe


日常的な自宅でのフットケアの重要性

肥厚爪にならないように予防するためには、以下のような自宅でのフットケアを行うことが良いでしょう。

  • 足と足爪を清潔にする
  • 足と足爪を保湿する
  • 足と足爪を毎日チェックする

これらのフットケアを習慣化することで、肥厚爪が再発するリスクを軽減できます。


定期的な経過観察のすすめ

肥厚爪の再発を防ぐためには以下のような心がけが大切です。

  • 定期的に爪を観察する
  • 違和感があったらすぐに足爪を扱っている医療機関やフットケアサロンに行く

肥厚爪は放置すると不快な症状や見た目が気になるなど生活の支障となる可能性があります。しかし、適切な治療と予防措置を講じることで、症状の改善と再発防止が可能です。少しでも気になる症状がある場合は、早めに足爪を扱っている医療機関に相談し、適切な治療を受けることをお勧めします。

快適な歩行と健康的な生活のために、足と足爪の健康管理を大切にしていきましょう。


二ノ切やまもとクリニックでは肥厚爪治療を行っています

当院では肥厚爪の治療をおこなっています。

問診と診察の後に、フットケア用のリクライニングシートで、やすりやマシンで削って肥厚した爪を薄くします。爪白癬が疑われる場合は抗原検査をおこない、白癬菌陽性なら内服や外用薬による白癬菌の治療もおこないます。2-3ヶ月後に爪が伸びてきたら再度処置を行います。これを何度か繰り返すことで徐々に爪が薄くなっていきます。
まずはお気軽にご相談ください。

当院のコラムは全て医師が監修しています
プロフィール

二ノ切やまもとクリニック 院長

山本 将士

・神戸大学医学部医学科 卒業
・神戸大学大学院 卒業
・大阪府済生会中津病院 外科
・神戸大学医学部附属病院 食道胃腸外科
・大阪府済生会中津病院 外科
・ニノ切やまもとクリニック 開院

医師のプロフィールを見る

アクセス

クリニック名 二ノ切やまもとクリニック
住所・所在地 〒560-0084 豊中市新千里南町2丁目6-18
カーサマリーナモンテカルロ1階
電話番号
アクセス 桃山台駅から徒歩10分
駐車場
営業時間
<駐車場のご案内>
当院では駐車場が10台分使用可能です。
きむら眼科クリニック、日本調剤薬局と兼用ですが、満車になっていることはほとんどありませんので、どうぞお車でお越しください。
日本調剤薬局すぐ北の信号のない交差点を曲がると右側に2つ駐車場があります。奥側の駐車場のさらに左奥の10台分です。
車をとめたら駐車場の奥にエレベーターがありますので、クリニック階でおりれば、手前がきむら眼科クリニックで、そのとなりが当院となっています。
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みなさまに寄り添った
診療を心がけております。

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